Archive for 06 March 2009
06 March
『YES』発行にあたって
目を閉じると、海の光景。
それは波打ち際の光景で、太陽の位置は頭上より少し後ろから当たっている。
そこに人影はないのだけれど、私の瞳は大きなレンズになっているように広がり、私というレンズが広がると、勿論、海もズームアップされる。
海は私に少しずつ少しずつ迫ってくるけれど、決して私を呑み込んだりはしない。
波は緩やかで、崩れる様子もない。
いいえ、崩れはしても、音は無く、浜辺であっても、砂の色と混ざり合って濁ることもない。
海の色は、あくまで、薄い蒼、そして、砂金のような光が散りばめられている。
この光景が、今も目を閉じれば浮かぶわ。
私はこの海を瞳の奥で、自由に操作している。
近づけたり、遠ざけたり。
そうして、このヴィジョンは、私を取り巻く時間が夜になっても、明るい日の光を浴びている。
さて、私の著書、『YES』の発行日をお知らせいたします。
2009年3月10日です。
ただ、この日時はあくまで発行日。
本のリリースはそれより少しだけ遅くなるかと思われます。
思われますが、最もはやくて、3月13日にあがってくる見込みです。
そのような運びとなった場合、3月13日の湯川潮音&ロンサムストリングス@スターパインズカフェのライヴ会場に若干持っていけるかもしれませんので、よろしくお願いいたします。
この『YES』は、散文、ダイアリー、fairy-tale、旅などについてをコラージュのように纏め上げた作品です。
また、感謝を込めて申し上げさせていただくなら、この『YES』への推薦文として、おふたりのステキな音楽家の方々が文章を添えてくださいました。
おひとりは、sakanaのpocopenさん・・・とても優しく平和で、まさに、sakanaで彼女が歌にされている「言の葉」と同じ空気感で寄り添ってくださいました。同じ女性として共感し合える喜びを実感させていただきました。pocopenさんにはこの旨をずっと前からお知らせしていたにもかかわらず、随分先送りになってしまったことをお詫びしながらも、親密な"heart"にPEACE & LOVE・・・。
そしてもうおひとりは、我が"SIR"こと、鈴木慶一さん・・・もう、氏のクールな文章を拝見した時(それは深夜で、慶一さんは大変お忙しい最中であったと思われます・・・sorry, however please go on, i will follow of your life!)、私は震えました! 正直! 慶一さんにこの文章をいただくことができた時は、まだ最終原稿をあげる前のことだったのですが、氏のお言葉で、どれほど私が勇気づけられたか知れません。
そして、表紙デザインは、我が親愛なる友人、中島茂子氏・・・美しいジャケットです・・・彼女は私の文章と趣味を日頃から解してくださり、私の我が儘を受け入れてくださいました・・・その彼女にとりましても、今年は素晴らしい年となるようです・・・many thanks & hugs!
書籍デザインは、マガジンハウスなどで長い間活躍されてこられた松澤政明さんがフル・スピードで仕上げてくださいました。氏もご多忙な方なのですが、私のお送りしたワード・データを速やかに取りまとめ、柔軟に対処してくださいました。
編集を手がけてくださった三島悟さんは、以前、高田渡さんの『バーボンストリートブルース』を編集されたベテラン編集者さんです。氏の寛大で細やかなサポートがなければ、私はこの『YES』という作品をこの3月に発表することはかなわなかったかもしれません。
・・・そのような力強い方々のご支援に基づきながら、漸く完成される、『YES』です。
この『YES』の企画を立て始めたのは、昨年3月末のことでした。
が、私の作業が時に体調不良やその他の事情で停滞することもあり、当初はもっとはやく発表する予定だったにもかかわらず、だいぶ遅くなりました。
しかし、その、時に、"LoW"となった時期があったことも、今となってみると、幸いしたような気がしています。その埋め合わせのごとく、昨年末から今年にかけて、意識的に"HigH"になることもありました・・・そう、肉食植物となりながら、「放っておいてくれ!」な気分で夜を過ごしたり。
ご挨拶が済みました、後、少し・・・ここからは、「です/ます」調ではなくなるわ・・・
何が私をそうさせるのか解らないことがあって、それをする自分が、ただとても愉しい、と感じるそれだけで、私は生きることを大切にできる。
その愉しい、の中には、幾つかのことがあるが、よく考えると、それら全て、私にとっての習慣になっている。
いつか私のblogを読んでくださっている或る方が、「あなたの文章を読んでいると、何をどうやってバランスをとっているのか不思議になることがある」とおっしゃってくださった。これは褒め言葉としておっしゃってくださったのであり、だから私はここで「おっしゃってくださった」と、書いている。
だが、私はバランスをとるために、これらのことを、「遣る」らしい。
素直に白状すると、私という女は、普通に人様に良き人と思われるように暮らそうとすると、バランスを崩してしまうこともあるのだ。迷惑をかけず、大人として、女性として、或いは、仕事をして生活を正しく守る女として生きようと思うと、申し分無く、その皺寄せが来る・・・申し分無く、なのである、これは、即刻、私の精神に影響し、世間的によい大人と見られる時の私は、個人の生活に入ると、ひどい者となることもある。
その、ひどい者=堕落者と言ってもかまわない・・・にならないために、私は平気で能天気で気侭なフリをする。
そうしている方が、暮らしやすいのだ、生き易いのである。
チェリーは以前、笑いながらこのようなことを私に言ったことがあった・・・
・・・あなたは、一見いい子の顔をしていながら、その実、どこかで悪さをして、済ましている少女だったんだろう、昔から?
応えて私・・・
・・・違うわ、私は目に見えて、悪い子だったわ、昔から、いい子だなんて、誰が思ってくれたかしら?
そんな私は、こんなことを綴って今宵を閉じたくなる。
あなたの描く、薄いラピスラズリの蒼に、私は、惚れている。
それは今日、視た、私の蒼。
景色を愛するあなたが描くものは、すべて海とも空とも言える蒼。
私はその蒼に命令する。
それを描くことを怠ってはいけません。
それをあなたが怠れば、私は薔薇の棘で、あなたの目を潰してしまうでしょう。
今宵の私は、ラプンツェル。
髪を長く垂らし、ひとりぼっちの塔のてっぺんで、あなたのことを、待っている。
・・・ラプンツェルよ、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ・・・
そう、魔女が言うわ。
そうして、あなたも同じ言葉を唱えながら、私の髪を伝わって上ってくる。
share the wine...
picは以前にもアップした"figure"、実際の質感はこれとは異なり、また、色はやや"chic"です。
書籍は、通販も行う所存です。
詳細は、3月13日以降、このpageに改めて告知させていただきます。
世界中に、感謝をこめて。
おやすみなさい。
..* Risa *¨
03:13:07 |
mom |
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