Archive for March 2007

31 March

Georgie Porgie


 今日、私はあなたをずっと、撫でていた。
 あなたは、私の膝の上に頭を乗せ、目を閉じている。
 安らかな顔をして、心配など、どこにもないような表情で・・・

 それなのに、私は泣いていた。

 誰も、知らない。
 誰も、知らないこと。

 今日、私はあなたの名前をずっと呼んでいた。
 あなたの声は、私の耳の中に聴こえているのに、それは、風に流れていく。
 優しい声で、自分の話をしているあなたは、外国船の中の人のよう・・・

 だから私は、溜息をついてお茶を飲む。

 誰も、知らない。
 誰も、知らないわ。

 明日、私は何からも離れて過ごそうと思う。
 雛鳥の巣を守るWild gooseのように、可愛いものを抱きしめる。
 Goose berryの実に接吻くらいはするかもしれない、ジャムを作る前に・・・

 マザーグースの歌なら、歌うかもしれないわ。
 ジョージィ・ポージィの歌・・・

 Georgie Porgie, pudding and pie
 Kissed the girls and made them cry;
 When the boys came out to play,
 Georgie Porgie ran away.
  
 もうすぐ、朝がくるというのに。

 誰も、知らない。
 誰も、気づかない。





05:17:01 | mom | No comments | TrackBacks

28 March

R.I.P.


 今宵は「ニッポン無責任野郎」?
 それとも、「クレイジー先手必勝」?
 迷ってしまうわ・・・全部、観ればいいのね!
 さて、何から観ましょう?
 
 そうすれば、私、休息できますね。 
 無責任に、休息しよう。

 明日からまた、独り。
 休息するときは、あなたと共に・・・。

 ・・・rest in peace・・・

 等さんへ・・・





17:31:37 | mom | No comments | TrackBacks

生身であることは・・・


 躯が壊れてしまったら、心は水浸し。
 私も、生身の人間なのである。

 ・・・女というもの・・・
 それは、自然と不自然が混じり合った不思議な性。
 ・・・女というもの・・・
 それは、草原でもあるが、バビロンでもある・・・らしい。

 少し、メンテナンス・・・

 


 Glenn Gouldのこの指先から流れ出すものは、無邪気と洗練の不思議なリズム。
 Bach Partita No.6 in e minor・・・

 彼は何も、難しい・・・などと考えたことは、無いだろう。

 その無邪気が、子供のスケッチのごとく展開されるわ。

 その洗練は、神様の贈り物・・・隷属・・・などという言葉は、その人生には、無かったかもしれない。

 生身であることは、ひとり、裸になること。

 追伸

 植木等さんが、亡くなった・・・。

 謹んで合掌・・・。

 大好きな俳優さんだった・・・子供の頃から、ずっと、大好きな・・・大好きな・・・。














03:48:54 | mom | No comments | TrackBacks

27 March

あしたのロンドン・・・涙こらえて


 まずは、心地よい眠りに惹き込まれるために・・・

 

 ひどい・・・それはそれは、ひどい姿で、今夜、家に戻ってきた愛描ロンドンだった・・・。

 実は、ほぼ、20日ぶりに帰ってきたロンドン・・・私はずっとずっと心配していて、言葉にも出来ないくらい・・・私、本当に心配なことを、よほど我慢出来なくなるまで、あまり口に出さない性分なのである・・・しかし、ちょっと心配なことは、案外、騒ぐ・・・何故かしら・・・。

 我が家に遊びに来てくださって、その時にロンドンとご挨拶してくださった方、または、私の携帯の待ち受け画面・・・でロンドンの姿を知ってくださった方なら、「嘘でしょ!」と、びっくりされるような、変わり果てた姿で戻ってきたロンドンである。
 私は大泣きしてしまい・・・なんてったって、彼の顔面は傷だらけ・・・背中やシッポは綺麗なのだけれど、顔がメチャクチャ・・・まるで、『あしたのジョー』ならぬ、『あしたのロンドン』なのだ。
 この前帰ってきた時も、傷がたくさんあって、かなり疲れた様子だったのに、少し休んだらもう、外に出たがって・・・それ以来の彼ロンドンとのご対面。昨年の今頃は、必要な時にこそ外出するが、すぐに戻ってきていたロンドン。一昨年前、我が家にひょっこり現れた頃など、怖くて寂しくて外にも出たくなさそうにしていたロンドン・・・その彼は、今や、素浪人・・・いや、素浪猫・・・のごとく。どうやら、自分のテリトリーを守るだけではなく、余所の陣地にも潜入し、道場破りのような日常をおくっているらしき、ロンドン。顔面こそ、ひどいけれど、躯は痩せてはいない・・・そう、この猫は、この2年でかなりハントも学び、頼もしいのである・・・チビでは、あるが・・・。
 彼を見た瞬間、私はいつものように彼を撫でた・・・涙が出てきて・・・生きててよかった・・・(ああ、田辺マモル君の歌のようだわ・・・)と、顔をクシャクシャにして言った。
 するとロンドン、何かきまり悪そうに、私に背を向ける。

 それでも私がオフィーリアのように床に仰向けになってあげると、私の胸の上に乗ってくる・・・そうよ、カサブタなんかも見えて真っ黒な顔をした雄猫・・・見るからに、喧嘩ばかりしている雄猫・・・およそ、飼い猫のように今は見えないくらいな雄猫・・・・・・・・・・・

 だけど私は彼を愛しているらしい・・・どんなに汚くでも、どんなに荒くれものの生活をして帰ってきても・・・彼は、私の可愛い猫・・・。
 私の胸の上から、だんだんと下がって・・・足の間に躯を埋めるのが好きなこの猫は、しばらくしたら毛繕いを始める。・・・私はじっとして、彼の小さな躯を包んでいたわ・・・。
「もう、出かけないで」そう声をかけても、知らんぷりして毛繕い。
 そっと立ち上がって、お風呂に入る私。・・・髪を乾かしていれば、「ニャァ〜・・・ニャァ〜・・・」と、心細い声が聴こえる。
「何よ、毎晩、心配していたのよ。もう、死んでしまったのではないかって・・・だからね・・・毎晩、あなたがこの家に来る前にここにいたミリンダっていう猫の写真に向かって、私はこう呟いていたのよ・・・『ねえ、ミリンダ・・・もし、空の上からロンドンを見つけたら、戻ってくるように私が言ってたって、伝えてね』・・・って」。
 ロンドン坊や・・・顔にこれだけ傷があるということは、相手に向かっていったということだろう・・・頼もしいものである・・・男の世界って、辛いのね・・・そして、野生の世界って、厳しいのね・・・Wild Life・・・と一口に言ってはみても、こんなにヤラれちゃうのですもの・・・でも、あなたは、懲りずにまた出かけていくのでしょうね・・・。

 私はこのロンドンを家にいる猫として共存しようと思わなかった・・・が、うんと強い雄猫になって・・・なんて思ったのは、間違いだったのかしら?

 喧嘩・・・これには、私も、些か思い出がある。それは、高校一年の時だった・・・。
 或る日、私と数人の友人は、学校帰りの街の中で有名な不良2年生に声をかけられた・・・勿論、女子の2年生たち・・・。
「ちょっと、そこの一年生、涼しいところに行きましょう」
 ・・・出た・・・呼び出し・・・であった・・・。場所はデパート裏の、確かに涼しいところ。
 とりあえず、ビビッたふりをしていたのだけれど、私は何やら面白くなかった。すると・・・
「ちょっと、あんた、気取ってるんじゃないわよ!」と、(何故か)私だけ特別に鞄でバシッと叩かれた。
 ・・・上等じゃない・・・と、もう、黙っていられない・・・私・・・。喧嘩は売らないが、売られたら、買う、私。
「根拠のない言いがかりは、困ります」と言い返した。
「根拠? 生意気・・・それで、いいじゃないの!」
 私はその時、相手の2年生に手はださない、勿論、ここで手をだすほど、愚かではない・・・ただ、態度で負けるのが、嫌だった。鞄でぶたれたところで、特に痛くも痒くもない(可愛いものである)、だから、攻撃する価値、無し。そして内心・・・ああ、女子校なんて、まっぴら! 私には、別の楽しみ、あるんだけどなぁ〜、厄介ね女って、とにかく、無駄にバカな真似はしたくない、早くこんなところ、脱出したいものね!・・・だった・・・。
 その頃の私には、彼女たちとは違うものを観ているような気がして仕方なかった・・・薄っぺらな学生鞄なんて、クソよ! リーガルのサドルシューズを履いて、お気に入りのバッグを肩にかけて登校して、何か、問題でも、あるのかしらね? ・・・あっしには、関係ないこと・・・よ。
 
 ところが・・・これをどこかで見ていた同級生がいたらしい・・・どうも、良い子の彼女は、御丁寧に、この喧嘩・・・とやらを教師に親切に”告げ口”してくれたらしい。
 私たちは職員室の片隅に呼ばれた・・・が、私だけ、最後まで残された・・・で、私の両親は、学校に呼び出された。・・・盗みでも働いたのかと思った・・・というのが、パッパとママンの本音であったらしいが、そうではなかった私で、やや、安心したらしい・・・参った・・・わ・・・。

「どういう教育をされているのですか?」と、チビの女教師が父に言ったらしい。母もかなり、凹んだようである。
 当人である私は、いい迷惑・・・生きていれば、喧嘩くらい、するだろう・・・な、私である。
 
 だが、このことのおかげで、私は高校の3年間、一種の問題児のような視線を教師から浴びることになったのである・・・成績悪くなくても、何か言われる・・・だから時々、学校を気侭にさぼってさしあげたりした。しかし、試験の結果は、教科によっては学年順位の一桁の数字・・・すると、「音楽大学に進学だって?・・・受験に関係ある教科は頑張るんだね」と、教師。なので、では、世界史あたり・・・と思って・・・この世界史は確かに興味があったので、いつも試験では『GOOD!』の赤いサインを担当教師からいただいていた。すると或る教師などは・・・「若い先生だと、頑張るのね」・・・けしからん、イジメである。今なら、大問題!・・・こういう学校に、一時だって長くはいたく無いものだと、正直、真剣に考えた・・・が、平気な顔で学校へは行く、無頼リサである。
 ・・・少なくとも、私は、あなた方より、マシな大人になるつもりです・・・と、私に悪い子の烙印を押した数人の意地悪教師に、誓った。勿論、総ての教師を敵に回したわけではないが・・・。
 ・・・が、マシな大人に、未だになれないリサでも、ある。

 後日談としておかしな話がある・・・この、私をかなりイジメた女教師は、私の友人が3年の時の担任だった・・・因に、この友人も、私と一緒に、職員室の片隅で説教されたクチである。
 さて、今から10数年前、この友人のクラスは、件の女教師を囲んでクラス会をしたらいいのだが・・・。
・・・この女教師の息子というのが、法科に進学したがっていたらしい。で、私の級友の彼女は、弁護士と結婚していた・・・そこで、この女教師がこのクラス会の席で彼女ににじり寄ってきて、このようなことをこっそり言ったという・・・「あなた、弁護士さんと結婚されたのですって? 法学部に入るためのヒケツ・・・教えてくれないかしら? 実は、私の息子、法科に入りたがっていて・・・」・・・だとか・・・。

 ロンドンの帰還から、おおよそ考えられないくらいかけ離れた話になってしまった・・・。
 と、思ったら、ロンドン坊や・・・再び、武者修行に出たくなったらしい・・・。
 
 ・・・生きろよ、ロンドン!


 そして、Wild Life派な暮らしをするなら・・・

 



 私はこれでも、日頃、かなり穏やかな人間です。
 しかも、かなり・・・乙女でも・・・あります。
 生きるため、教師をしたことも、かつて、あります。
 
 そして・・・
 
 今日も・・・With a little luck・・・と願い・・・

 天井には・・・YESの文字・・・書いてます・・・

 なんか、文句ある?

 ないでしょ?





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26 March

With a little luck・・・Goosey goosey


 おおらかでありたい。
 潮は満ちたり、引いたり。
 でも、出来るだけ、おおらかに・・・。

 With a little luck

 もう眠ろうと思ったのに、寝付けない。
 夜は、静かなお友達。
 3月のページも、もう、25もめくってしまった。

 With a little luck

 ・・・Goosey goosey・・・

 モンキチョウが、一年中飛び回っているわ・・・不思議。
 人気の無いところを選んでいるのは、私と一緒。
 だから彼女、いつも、私の歩くところに現れる。

 ・・・Goosey goosey・・・

 だけど私は、夜明けに起きて、露に濡れた木の葉に、優しい挨拶をしたい。

 With a little luck




 
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