Archive for June 2008
29 June
メロトロンのような私 * つづき
土曜日、外は涼しいが私の頭の中は熱波である。
私というメロトロン、また熱を出したのとは、違う。
塩のたくさん詰まったバッグを背負って、巡礼しているのである。
鏡に描かれたたくさんの場面をミックスしながら旅をしているの。
・・・私の心、振り返っては駄目。
・・・私の魂、甘いバッグに微笑んで。
・・・この塩、美しい花に変わるわ。
行き先は何処かしら?
strawberry fields?
space oddity?
ruby tuesday?
メロトロン・・・扱いにくい反面、古き時代、好まれて音楽シーンに一つの色を添えた。
しかし、実際の私は音程は悪くない・・・悪いのは、頭・・・かしら。
その私、嬉しいメッセージもいただいた。
先週、ご自身のライヴ直前に我が家にレッスンにいらしてくださった彼女からのこのような言葉・・・ライヴで歌が上手くなったと、褒められました。これからも活動していきたい・・・
よかった。
・・・yes, ドンナニ、キンキュウノ、バアイデモ、ワタシハ、カナラズ、ナントカ、シテミセル。
・・・yes, My SWeEt LoAD・・・and SMiLE・・・
かな・・・。
今、外には雨が落ちてきて・・・。
明日はこの塩、更に重くなるかしら?
そうね、重くなるかもしれない。
でも、上手くコントロールする。
ギュッと、詰め込む。
私の体重は軽くても・・・
・・・she's so heavy・・・
heat wave・・・な、今に・・・XX
02:49:21 |
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27 June
メロトロンのような私
熱いお風呂にはやく入りたくて、
安らかな気分にはやくなりたくて、
やや貪欲な植物になったように、
・・・していたが・・・
途中で、時々、混乱する。
・・・私の表現は、ヘヴィー。
踊る人形のように、ピュンピュン変貌したり、または、沈没する直前のような気怠さとメランコリー。
健全な人間が点描する面白可笑しいことと、何かハズレてしまいそうになるのは、どうして?
朽ちた落葉のような気配があるにもかかわらず、私は自分が枯れることを拒む。
永遠・・・それがあると信じることは容易いけれど、それを明かすことは、不可能に近いわ。
不可能と諦めることは容易いけれど、それを、その永遠の存在とやらに光を視る幸福を欲する。
ガラクタのように広げられる私の世界。
しかし、出来る事なら、それを精密に組み合わせることで、作り上げられる光の線を浮き彫りにした”窓”を想像したい。
混じり合い、分裂し、流れ、緩やかに溶ける。
テーブルに肘をつき、ひとつの画面と睨めっこをしているが、実は、私は鏡に向かっているようである。
画面ではなく、場面・・・。
鏡に描かれた、場面・・・。
緑青が、隅のあたりに藻のごとく点々と浮く、泉のような。
甘さが欲しくなった昨日。
今日は、熱さが欲しくなる。
絵描きがそこにいたなら、一筆で暖炉を描いてみせるだろう。
しかし私は、ひとり、煙草に火をつけ、暖をとる。
メロトロンとは、非常に音程が下がりやすいもので、それがまた、魅力だったようでもあるが、私はここ半月、そのメロトロンのような生き物だったかもしれない。
これは、個人的には、悪くない形容であるが、どうだろう?
梅雨寒の空・・・あまりに反復の多いこのシーズンに、光を招く素振りをする。
天井に、"YES"。
02:32:56 |
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25 June
誰も目覚めてはいけない
久しぶりにお日様が笑ってる。
しかし、何だか気分がノラナイ・・・野良ない・・・乗せてよ。
きっと気候のせいなのだと思うが、夕方買い物に出ても、何となく街も眠っているような気配さえする。
眠り姫ではないが、私の暮らす街、今日はこれからゆっくり眠る街になってしまうのではないかしらと想像する。
眠る街・・・そのまま、ストンと倒れ、そこで眠ってしまう人の姿は彫刻のようで、建物は人々が眠りについた瞬間のまま佇む・・・窓を開けていた家はそのまま、ドアを開けようとして眠ってしまった人の家は鍵がかかっていない、テレビはついたまま・・・音声だけが延々と鳴り響き、テレビの中にいる人がしゃべりつづける・・・・・・しかし、火事と交通事故だけは御免・・・・・・木々は風に揺れ、蝶が飛び交い、夕方の鳥たちが空に黒い模様を描く・・・やがて本当に暗くなるが、人々が電気をつけることをしないので、街は真っ暗・・・真っ暗・・・本物の夜が訪れる・・・。
この世から人間の行動が消えたら、どんな静けさがそこにあるのだろう?
・・・「誰も寝てはいけない」・・・というのは、オペラ『トゥーランドット』からの美しいアリアであるが(荒川静香さんが冬期オリンピックで金メダルを獲得した時に使用した曲で御存知の人も多いだろう)、「誰も目覚めてはいけない」・・・などという言葉を発するのものがいたら、それは、一体何ものだろう・・・?
動物か、植物か・・・神・・・か・・・?
地球かもしれないわ・・・だって、人間たちが何も行動しなかったら、どんなに地球に優しいだろう?
地球さん、私たちが眠りつづけたら、どう?
でも、たった一日や二日では問題にならないわね・・・・・・一千年の眠りにでもつかない限り、あなたを癒すことなど、できそうにないわ。
しかし、あなたはそんなに弱くなどないのよね、私たち人間が考えているよりずっと、果てしないエネルギーを持っていて、それはきっと、原子力などよりも強力なパワー。
滅びるのは人類、地球では、ない。
ああ・・・もしかしたら、あなた、私たちが徐々に滅ぶような魔法をかけているのではないかしら・・・?
「・・・ふふ、わたしが熱くなれば、あなた方は、どうする? 気温50度のこのわたしの基地で、どのように暮らすかね? 環境と声だかに叫んでいるようだが、わたしはそれくらいで滅びたりしないのだよ。そもそも、わたしはこれまで何度も数奇な運命に耐えてきた。あなたがたは今、温暖化などと呼んでいるようだが、わたしには、氷河の時代をくぐり抜けた経験もあるのだよ、忘れないでおくれ、念のため。あなたがたがわたしを思い、わたしに優しい暮らしをしてくれるのは有り難いことだが、どうかな? あなたがたは、ただ、自分たちの生命を救いたいことが一番の目的で、じつはわたしなどそのためのタイトルにすぎないのでは、ないかね? 違うなら、違うと言ってくれたまえ。だが、言っておくが、わたしはあなたがたのために在るのではない、わたしはわたしが生まれたことを続けているだけで、そこに現れたあなたがたは、あなたがたのためのわたしを造ろうと努力してきたのだろう? 残念だが、その努力は、わたしとは無縁のこと。わたしはただ、存在する。そして、わたしの目には、あなたがたが知らない光景がいつも見えている。それは、宇宙という景色。あなたがたのほとんどには、未知の世界。わたしの見ているものと、あなたがたが見ているものは違うのだよ。
「それでも、わたしはあなたがたが今日まで造りあげてきたわたしの躯をいたわってくれることは喜んでいる。あなたがたには知恵がある。わたしのメッセージをあなたたちは悟り、あなたがたの持つ科学でわたしとつき合おうと懸命になっている。わたしは物体だが、あなたがたは知恵を持つ生物として生き続けようとしている。わたしは『神』というものを信じないが、あなたがたはそのようなモノを創り出し、信じようとする歴史を持ってきた。わたしにはその『神』とやらを、あなたがたがあなたがたの頭上に存在するモノと見なしていることが不可解でもあるよ。球体であるわたしは、あらゆる角度に精通しているが、そのような「顔」を一度たりとも拝んだことはないからね。
「あなたがたの『神』は、どこにいるのか・・・わたしが思うに、それは頭上ではなく、内側にいるのではないだろうか?・・・あなたがたの、体内に。
「先に言ったように、わたしは『神』をしらない。だが、このわたしとて、わたしの内側に在る、巨大な力を感じている。それは人間の形など、していないよ。・・・それは、グルグルと蜷局を巻くように蠢く、流動物だ。・・・それは、ガスだ。爆発をしょっちゅう引き起こす竈のごとき洞窟だ。
「わかるかな? この膨大な『力』が。
「これこそ、わたしが毎分毎秒躯に感じる存在・・・あなたがたの言葉をかりれば、『神』・・・かもしれない」
お夕食のメインメニューはハンバーグ。
私にとっては、久しぶりの、お肉。
そして、ほぼ二週間ぶりに、炊いたご飯をいただく。発熱後、お粥かお雑炊、麺類とパンを主食にしていたのである。
ハンバーグは食べたくてしかたがなかった、ここ数日。
また、ご飯を食べることが何故か怖かった。・・・消化できるかしら、などと、おかしな気遣いをしてしまって・・・。
で、お夕食を済ませたら、突然の眠気が襲ってきた。
バッタリと、倒れ込むように、眠ってしまう。・・・どうやら、久しぶりのお肉を食べた感覚とご飯を食べた心地に、安堵してしまったらしい・・・躯が。
私が眠っている間に、チェリーが煙草を買いに、外出したようである。そして帰宅した彼が私に何か、言った・・・夢心地でその声だけを聞いていた私であった。
やがて目が醒め、洗い物をしようと起き上がろうとするが、足が立たない。
一体、どうしたことだろう? まるで、腰が抜けたみたいに・・・。
漸く立ち上がり、フワフワしながらキッチンで後片付け。
そうして、ふと思い出したのは、夢の中の言葉のようなこんな科白、
「甘いものを買ってきたよ」
キッチンを探し、冷蔵庫を開ける・・・やっぱり、あれは夢だったのね・・・。
しかし冷凍庫を開けたら、入っていたアイスクリーム。カスタード風味のアイスクリームである。
・・・何だ、夢じゃなかったのね・・・
と、スプーンを滑らせる。
・・・ああ!・・・まさに、求めていた味!
甘い物が食べたいなど、珍しい私である。
が、これは、夢ではなかった。
乗らない一日であったが、そういうこともあって、いいのね。
・・・誰も目覚めてはいけない・・・
そんな一日があっても、いいのでは、ないかしら?
04:07:30 |
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24 June
男が女に会いに行く時
やはりまだ体調が回復していないせいだろうか?
先日、『篤姫』を観て、何だかジーン・・・。
徳川幕府歴代で、『家』の字のつく名を名乗った将軍はほとんど出来が悪かった・・・という見方があるが、この『篤姫』の運命を変えることとなった徳川家定も、その例外ではないだろう。
史実の詳細までは認識していないが、江戸時代後期も後期、開国、薩長、そして大奥の根太い息づかい等々、興味深いが、この篤子という人は、時代が明治になる頃まで潔く生きた人だったようである。
徳川家定が実際にどのような人物であったかは、推測の内側であるが、毒殺されないために歌舞いていたかもしれないと、本当に信じてみたくなる。
戦国が終わり、如何にも国が統一された気配こそあっても、武士は刀を欲し、権力の影は群雲のように消えることはなかったのだろう。町民文化が盛んになり、また、市井の平安や学問の時代となり、Japanという小さな国家は鎖国により独自の文明を築くこと健やかに・・・江戸という町は、東の都、京には天皇がいればいい・・・東が仕切るのだから、西は静かにこの黄金の国の守り神として腰をすえていてくれればいい・・・江戸がJapanを守り、動かし、それこそ、新しい時代だったではないか・・・そうさ・・・北も、赦さんぞ・・・北は、まだ、沈黙していなさい・・・。
誰がそのような時期の責任をとりたいだろう?
それは、この21世紀のJapanに似ていなくもないが・・・。
・・・上様・・・になりたくない奴が、いたのである。
・・・総理大臣に、今、なるのは、得策ではないな・・・と思う族がいるように。
しかし、その歌舞いた男が、女に会いにいくのである。
歌舞いた過去も棄て、その女に会えない暗雲を取りはらうように、会いに行く。
ただ、それだけの、ドラマの描写に、ちょいと、感動する。
私のパッパが私の隣であのシーンを観ていなかったことに感謝する・・・。
・・・というのも、私が「・・・うっ・・・泣ける・・・」なんて言ったものなら、パッパは脇でふふんと笑って、「どうかな・・・家定がそんなに人間的だったかどうか・・・」・・・なんて、薄笑しそう・・・だ・・・から。
しかし、馬鹿娘Risaは、この年になれば、父親にこんなことも言えるだろう。
・・・男が女に会いに行く時には、ほぼ4つの事情があるわ・・・
・・・なんだ、それは?・・・(と、パッパは私に微笑みながら言うだろう)
・・・ひとつ、嫉妬、ふたつ、所有、みっつ、驚き、よっつ、癒し。
では、女が男に会いに行く事情はというと、それは、単に、寝ても覚めてもあなたを想う・・・それが昂じて(困じて)・・・来ちゃった・・・である、シンプルに。
男性の来ちゃった・・・は、衝動の事情に、溜めがあり、そこに感動が無いと、動かない。
女性の、所謂、思い詰めるという事情とは少しだけ異なるように思える。
男は、思い詰めないのである。
ずっと様子を見極め、このあたりでどうしても、という状況になった時、初めて、動く。
動き、それ、即ち、会いに行くのである。
もう、随分昔になるが、日常、青い小型車を乗り回していたひとりの男が、実家の所有する赤いセダンをたまたま乗ることになった晩、ひとりの女の元に予告無しで訪れたことがあった。
男は若い。青臭い青年であった。
彼はダンガリー・シャツとブルー・ジーンズ、その上に赤いニットのカーディガンを羽織り、鳥打ち帽を被っている・・・秋の深まる遅い夜、おもむろに甲州街道を走って女の家のドアをノックした。
女は体調を壊し、数日ボヤボヤと過ごしていたのだが、その深夜の訪問に、死ぬ程驚いた。
嬉しいのは当然なのだが、何をどう喜んでみたいのか、わからない。
嬉しいことを告げ、それ以上のことが、できない・・・
・・・何故、今から行く・・・と、言ってくれなかったのだろう?・・・一言伝えてくれれば、これほど感情を動かし、予想外の神経を使うこともなかったのに・・・
だが、生憎、その頃、携帯電話などというものは、世の中に存在していなかったのである。
よって・・・
全ての行為が、自分の予想と反したり、または、予測しない喜びを感じるアクシデントに・・・痺れる・・・・・・
そういう感触を、密かに噛みしめたり、愉しめたりした、麗しき時代があったのである。
江戸幕府・・・
19世紀に携帯は、無い。
昭和・・・
20世紀に携帯は、普及していない。
そういう時代に、突然襲って来る感動に、私のような年齢の人間は、”うつけ”のごとく狂ずる(昂ずる・高ずる・好ずる)体験をした・・・かもしれない。
どんなに離れていても、「今から行くよ」・・・なんていう知らせは、無いのである。
それは、感動とともに、突然起こり、突然やってくる。
嫉妬、所有、驚き、癒し・・・
何でも、いいので、ある。
ただ、あなたに会いたい。
その感情さえ鮮明で、それが人生の行動の一部であり、生きる原動力のように錯覚するようなステキな出来事でさえあれば・・・。
歴史が動く現象も、これに、似てはいないだろうか?
How nice of you!!
そんな感嘆で、ふいに救われる、人という生き物なのである。
会いに行く・・・『愛』に生く。
惚れてみたまえ!
picは、この世ではどうやっても、会えない人・・・Brian Jones・・・x
03:13:13 |
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21 June
肉体は人間的に、精神は植物的に
Gayle Skidmore / Paper Box
昨日から普通のメニューの食事もできるようになる。
人間的な生活が戻ってきた感じ・・・可笑しいわね、人間なのに。
だが、植物度の増したこの一週間だった・・・火曜日あたりまでは水とヨーグルト中心の食生活だったりしたし・・・いいえ、赤ちゃんぽい・・・かも・・・。
今日は先週キャンセルしてしまったヴォーカル・レッスンも行うことができた。
歌うと、元気になる。
指導させていただきながらも、自分の呼吸が豊かであることを確かめさせていただく。
声を出すということは、私にとって、最も人間的で自然な行為なのだとつくづく実感。
よろしい。
そして、どうしても綴っておきたいのは、先週寝込んでしまう前の、或る晩の記憶。
とても素敵な男女のためのお祝いの席に招かれた。
場所は恵比寿。よい酒場である。文学の匂いもする。路地を入ったところに佇む店である。
集まった人々も、よい人ばかりである。よい人とともにいると、私はヌードになってしまうようである・・・失敬、このヌード、残念ながら色気に欠ける・・・気取っていたいのだが・・・それは、例えば、恋のゲームを楽しむ演技でもしない限り、難しい・・・その演技者になろうと思った時だけは、色も少しは出るか・・・。
男とふたり、サシで飲む場合に限り、私は女になれるのかもしれない・・・な。
・・・この顔は、あなたにしか、見せない・・・。
そして、一昨日からは私事も仕切り直して行いはじめた。
私も寝ていたし、私事も少し寝かせておいた分、新鮮。
・・・雨音が・・・
紫陽花の青が、美しい、明日、だろう。
おや、もう、心は植物・・・に・・・。
天井に、"YES" & x
pic1 : 出家とその弟子(Risa) / 恵比寿にて
pic2 : あと2週間足らずであなたの命日・・・x
02:03:46 |
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