Archive for 15 February 2009

15 February

原稿とヴァレンタインとインスタント風邪ひき



 VL

 
 編集によると、『YES』の原稿、文章表現については、何ら<赤>が入る様子がなかったらしい、ステキだ。幾つかの当用漢字ではない漢字を<ひらく>ことで仕上げられそうだが、そのチェックのために、今、数度目の確認、ここまでは私の責任としての作業。
「漢字表記はあなたの文章にできるだけ添うように考えました。それにしても、よくお勉強なさっている・・・」
 編集者の方の言葉は、正直嬉しかった。
 この「よくお勉強している」という言葉、私は昔から年上の方に時々言われた経験があるのだが、この言葉は何か私の生涯の友のような気がすることがある。とても若い頃は、生意気と思われたりもしたかもしれないが、幾つくらいからだろう? 30歳を目の前にした頃から、私はそのように評価されることが増えた。増えたのは有り難いが、だが、私は勉強家ではないことを自分自身で知っている。苦い友である。
 それでも、「お勉強している」という言葉は、くすぐったくもあり、相手の方の年齢が私よりずっと上で、敬意を持ちたくなる存在であればなおさら、私は学生のように希望的になる。希望的になる私は、「お勉強する」青臭い者でありつづけるのだろう。老女になっても、変わらないだろう。

 週明けにかけて、またもやしばし集中する必要がある。
 ゲラが上がるのは来週末。のんびりできない。
 幾つものステップを経て作られて行く一冊の本なのだ。原稿をお渡しして、はい、それでは、ということではなく、文章と意見は何度も行ったり来たりする。私の意向と、協力してくださる方々の細かい配慮と経験の示す判断と。
 本を作るということが、これほど丁寧に成されるとは、素晴らしいことだと感じる。

 そのような私は昨夜から風邪をひいたらしい。喉が痛く、少々頭も痛い。
 風邪をうつしたのは、チェリーである。
 Valentine's Day、チョコレートを贈る日ではないか、それを、風邪という贈り物をしてくれるとは・・・(日本ではValentine's Dayに贈り物をするのは女性から男性となっているが、西洋では、男性からでも女性からでも贈り物をする日となっている)。

 晩餐はチキン・ソテー、ガーリックを添え、胸肉をこんがり焼き上げる。ソースは、マスタード風味。
 寝込むわけにはいかないここ数日間である。
 私に限っていえば、チキンはお肉とは呼ばない・・・が通常だが、今宵のボリュームたっぷりの柔らかい胸肉、エネルギーになってくれるといいのだが。


 ヴァレンタインさま、私の風邪に、お手柔らかにと、お告げください。


 




01:39:49 | mom | No comments | TrackBacks